香流歯科コラム

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世界初 歯周組織再生医薬品 新薬「リグロス」が登場

こんにちは(^ ^) 名古屋市名東区「香流歯科医院」の院長の吉本です。

今回はリグロスという新薬についてお話します。

日本人の8割が患っているといわれる歯周病。

歯を支える骨などの組織が溶けるほど進行すると、抜歯になることも多いです。

 

歯周病は歯そのものではなく、歯を支えている歯槽骨や歯肉等の歯周病組織が細菌に侵される感染症です。

磨き残しなどで、歯と歯肉の隙間にプラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊が付着すると、歯肉が炎症を起こして、隙間はだんだん深くなり、「歯周ポケット」を形成して、徐々に歯槽骨が溶けて最終的には歯が抜けてしまいます。日本人が歯を失う原因は歯周病が最も多く、虫歯を上回っています。

 

かなり歯周ポケットが深くなると歯肉を切開して歯の根元部分を徹底的に清掃する外科的治療(フラップ手術)が必要になります。

基本治療やフラップ手術で歯周病の原因細菌を除去できれば、進行はストップし炎症は改善されます
しかし
溶けてしまった骨は元に戻せません

 

手術で歯周病の進行をストップ 溶けた骨も再生可能

 

現在「エムドゲイン法」という歯周組織の再生法があります。こちらのエムドゲイン法には健康保険が適応されません。

 

再生を促す作用に注目 床ずれの薬が発端


国内でもさまざまな研究が進められており、2016年9月「リグロス」という歯周組織再生剤が国から承認されました。当初は皮膚にできる褥瘡(床ずれ)の治療薬が開発されたましたが、骨の再生にも効果があることがわかり、歯周組織の再生治療用に実用化する研究が進みました。

エムドゲインと形がよく似たゲル状の物質で、フラップ手術の際に塗布し、再生を待つという治療手段もほぼ同じです。歯槽骨やセメント質、歯根膜を作る細胞へと成長させてくれる強固な歯周組織の再生が期待できます。

ただし、歯槽骨の壊れ方や程度によっては、処置をしても再生できないケースもあります。糖尿病や喫煙習慣がある人はしっかり再生しないことも多いです。

 

今後リグロスは歯科大学病院を中心に使用が開始され、安全性の評価が進められます。平成29年の春ごろには開業歯科医院でも治療が受けられる見込みです。

薬剤自体の費用は3割負担の人で7,000円~8,000円ほどになります。

歯周病がかなり進行してしまった歯を残すと、支えている骨だけでなく、隣の歯や周辺の骨にまで悪影響を及ぼします。骨がかなり溶け、既に咬む機能を果たしていない歯を無理に残しても結局は抜かざるを得ないケースがほとんどです。
なにより抜かなければならない事態を避けるために、普段から丁寧なブラッシングをするなどしっかりケアをしてください。

 

また、ブラッシングだけでは落とせないプラークや歯石のクリーニング、歯の状態をチェックしてもらう為の定期検診を欠かさないようにしましょう。

引用:週刊朝日「名医の最新治療vol.460」
   科研製薬株式会社

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香流歯科は町のかかりつけ歯科医としてひとりひとりの症状に
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