かむときの違和感や歯茎の痛みがある場合、歯の根の部分にひびが入っている可能性があります。歯の根が折れてしまう「歯根破折」となると、抜歯が必要になるケースが多いです。予防策を知って歯を守りましょう。
破折は歯茎の上から見えている部分が折れる歯冠破折、歯茎に埋もれた根の部分が折れる歯根破折がある。歯を失う原因になりやすいのが歯根破折です。歯根のひびに細菌が入り込んで増殖すると、違和感や歯茎を押したときの痛みといった症状がでます。ひどくなると歯茎が腫れて痛み咬めなくなってしまう。
歯は咬むと少したわむが、詰めた金属は歯より硬くてたわみにくく、咬んだ時の力が歯根に集中しやすい。これがひび割れを招く。歯の土台は金属以外にグラスファイバー(ガラス繊維)を芯に使ったものも登場している。歯根への負担が少なく、破折の予防にもなる。一定の条件を満たせば健康保険の適用も受けられます。
歯に大きな力がかかる歯ぎしりやかみしめも歯根破折の原因になります。睡眠中に歯ぎしりやかみしめをしている人は5~10%いるとされている。歯ぎしりでは体重と同じくらいの力がかかることもあります。
歯ぎしりやかみしめは眠りが浅いと起こりやすい。睡眠の質をよくするのが重要です。寝る前の飲酒やカフェイン摂取、喫煙、スマートフォンの視聴、ストレスなどは脳を覚醒させ、睡眠を妨げるので注意したい。睡眠中の歯への負担を減らすにはスプリント(マウスピース)を使う方法があります。自分の歯に合ったスプリントを作り、過度な力から歯を守ります。
歯が折れてしまうと、通常は抜歯となり、入れ歯やブリッジ、インプラントの治療となります。ひどくなる前に治療すると、歯を残せる確率が上がります。
違和感を感じたら早めの対処をお勧めいたします。