香流歯科コラム

名古屋市名東区の歯科医院 インプラント・歯周病・入れ歯治療

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歯科心身症 脳の不調と関連

治療したはずの歯がずっと痛い、舌がピリピリする・・・歯や口の中に明確な異常がないのに、こうした痛みや不快感が続く人がいる。「歯科心身症」と呼ばれ、一般的な歯科治療では改善しにくいとされる。

痛みの中で最も多いのが舌痛症です。舌にピリピリとした痛みや、やけどしたような感覚が続く。舌痛症のほかには、歯の根の治療や抜歯などの後に続く原因不明の歯の痛みを訴える人も多い。一方の異常感は、口の中にネバネバ感や異物感があったり、味覚に異変を感じたりする。矯正治療の後などに、かみ合わせの違和感が続く人もいる。こうした症状はいずれも、歯や舌自体には歯科的な異常がないのが特徴です。

何が原因で起きるのかはっきりしたメカニズムは明らかになっていませんが、口の中の感覚に関わる脳機能の不調が原因とみられています。脳の画像を分析すると、歯科心身症の患者は通常より広い範囲で血流量に左右差があることなどが分かってきました。

こうした脳の不調が生じる引き金の一つが、口への刺激だと考えられています。特に歯科治療をきっかけに生じることが多いという。ほかには、睡眠不足や疲れ、ストレスなども要因になるとされています。もともと頭痛持ちなど、痛みに敏感な人もなりやすいという。

治療は、脳の働きをいかに整えるかがポイントです。まずは歯科治療を中止して刺激を止めた上で、抗うつ薬を中心とした薬物療法を行う。抗うつ薬で7~8割の患者が症状が軽減するという。鎮痛薬や漢方薬を使うこともある。服用と並行して生活習慣の改善も効果的。7時間を目安にした睡眠、疲労をためない、栄養バランスの整った食事に加え、適度な運動をして症状がまぎれる時間を増やすこと。歯や口の中の問題ではなく、脳の問題だと、患者の認識を修正することも大切です。一方、歯科心身症ではなく、精神疾患の場合もあり大学病院の専門医に相談することが大切です。

(中日新聞より引用)

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